小学校5年生/大阪K小学校での自主授業/夢作文・感想 1/3
『育てよう 自分の夢~より深い友だち理解のために~』大阪府・K小学校の挑戦
去年10月~大阪府内のK小学校5年生の1クラス(児童30名)において、 全7時間に亘りドリームツリーを描く授業が行なわれました。 (※本文は担任S教諭のご協力の下で作成しております)
「心を解放し、心をつなぐことで、よりよいクラスづくりを」
授業はS教諭の熱い想いで実現しました。
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ここ数年、キャリア教育が頓に声高に言われるのはなぜだろう。
人と深く関わり、人間関係を築くことができない
自発的に行動しない
自分の進路を選べない
この根底にあるのは自分のよさやできることに気づかない、
自己肯定感が低いことがあるのではないか?
だとしたら、自分の長所にも短所にもしっかりと目を向け、
自分らしさを発揮する。
なりたい自分=憧れの職業を描き、今からできること、これからしなければならないことを考える。
自分の夢や希望を明確にして、それが実現できるよう努力する。
児童にはこうした態度や態度力を身につけていってもらいたい。
自分のクラスに目を向けると・・・
児童は明るく素直で、休み時間も男子と女子が一緒に元気に遊び、
授業中もみんなかなり積極的。
しかし、その反面、自分が楽しい、面白いと感じることを優先してしまいがちであり、
友だちが持つ様々な面に目を向けることができず、
付き合いが深まらない傾向も・・・
そこで、自分を知り、相手を知るツールとして、 ドリームツリーに出会いました。
「こんなんあったなー」から「がんばれる」へ
ドリームツリーはこれまで、これから、そしてもっと先の未来を
見える化できるシートです。
書くプロセスで自分がわかる。
書けなかったら、友だちが書いているのを見せてもらう。
アドバイスをもらう。
「こんなんあったなー」から「がんばれる」へつながる。
話しながら書くうちに、児童のポケットがどんどん開いていきます。
「ない」のではなくて、気づいていなかっただけ。
見せていなかっただけ。
友だちが書いている内容を見ると、今まで知らなかったことがわかる。
自分を知り、相手を知る。人が自分と違うことを知り、それを受け入れる。
ポケットが開けば、前向きな気持ちが生まれて、
自発的な行動ができるようになります。
5年生には難しいのではと思う課題もあえて取り組ませる。 これが心をストレッチさせることにつながります。
今までのどの作文よりも真剣に取り組んだ『未来作文』
ドリームツリーを描く授業で目指したのはキャリア教育はもちろんですが、
とかく、本音を語り合わず、深く関わらず、希薄になりがちな
児童同士のつながりをもっと強く、深いものするということです。
自分の強み、夢、ありたい姿を描いたら、
それをみんなで分かち合う。
「夢を語り、発表し合うことでお互いを知り、見つめ直し、友だちを理解する」
ドリームツリーを描いたら、今度は、未来作文に挑戦しました。
未来作文は夢がかなった時の自分を想像して書くもの、言わば、決意表明です。
「タイガースに入団した僕」
「パティシエールになった私」
「獣医になった私」
「弁護士になった僕」
これまで書いたどの作文よりも真剣に取り組む児童の姿を目の当たりにして、
夢、仕事、世の中など、児童がもっと幅広い多くのことに興味を持てるよう、
保護者と連携して、自ら情報を発信し続けていきたいと感じました。
それでは、いただいた文集の中から抜粋してご紹介していきます。
どうぞ、子どもたちのイキイキとした発想力・想像力を感じてください。
※以下、原文ままでお届けします。(個人が特定される名称などを除く)
作文「○○になったぼく/わたし」
プロ野球選手になったぼく
今、ぼくは、ソフトバンクホークスに入って、西武ライオンズとの試合で10回表、僕のチームの攻撃だ!!
3対3のまま延長戦で、ぼくのチームが、満塁でツーアウトで、二番バッターが、三振でチェンジ、チャンスがだいなしだ。
ぼくは、ブルペンで投球練習をしている。どうやら10回ウラぼくが押さえのピッチャーで出るようだ。
ぼくは、監督に指名されて、マウンドに立った。キャッチャーは「一、三、五、」とサインを出した。
お兄ちゃんは右ききなのでぼくは、左ピッチャーだからぼくに有利だ!!
キャッチャーのサインは、ストレート、お兄ちゃんのインコースの低目に、要求した。
そして、ぼくは、第一球を投げた。お兄ちゃんは、初球を、ショートの方向に打った。
ぼくのお兄ちゃんは、ショートゴロにたおれた。その次のバッターには、センターフライだった。
ファンは、「あと一人!!」と言って、もり上がってきた。
だが、ぼくは、いやな予感がした。だって次のバッターは、4番のホームラン王の○○選手だ!!
フェンスダイレクトのツーベースヒット、ファンのテンションが、いっきに下がった。
ツーアウトランナー二塁、でも次のバッターを空振三振で、チェンジぼくは、ベンチにもどったら「ほっ」とした。
ぼくのチームの攻撃打順は、3番、4番、5番とクリーンアップだ!!
3番バッターは、ツーベースヒット、4番バッターは、けいえん、5番バッターは、ツーストライクツーボールで、
なんと、「ホームラン!!!」3点が入って6対3!!チームが、ぼくを助けてくれた。そのあと、六、七、八番と
三振!!相手のチームも本気になった。
「でもぼくは、ぜったい勝つんだチーム、ファンのために!!
そして、11回ウラの一番バッターに、ヒットを打たれた。でも、あせっては、いけない3点差もあるのだから!!
二番バッターが、セカンドに打った。
「やったー」ゲッツーコース!!セカンドがショート(セカンドベース)に投げて、ショートが、ジャンピングスロー!!
ゲッツーでツーアウト!!
「あと一人!!」ファンのがかなりもりあがってきた。そしてそのバッターは、レフトフライ
試合終了ぼくのチームが延長戦で勝利ぼくは、ヒーローインタビューに出た。
「この長い試合で勝ててうれしかったです。」
この調子で次の試合もがんばるぞ!!
獣医になった私
私は今、子犬を治療している。
子犬は前足をけがしている。消毒をして、包帯をまいて治療が終わった。
けどまだいたそうだ。けどすぐ治りそうなけがだった。
次の動物は猫だった。
猫はおこっていて、私は治療するのがこわかった。
でも、治療しないと治らないので、私はがんばって猫の治療をした。
そして猫は元気に帰っていった。
私はうれしかった。次はうさぎだ。
うさぎは風邪だった。すごく元気がなかったのではやく元気にしてあげたかった。
そしてうさぎを治療した。そして薬を出すときに
「早く元気になったらいいね。」
と言った。そして治療する動物がいなくなったので私はちょっと休憩した。
そしてその日は、
もう治療する動物はこなかった。
数日後元気になった子犬が会いにきてくれた。
私は元気に走り回っている子犬をみてうれしかった。
だってわたしが治療した子犬が元気に走り回っているからだ。
そのときはほんとうにうれしかった。そしてその後、また長い一日が始まった。
けど今日は元気でいられそうだった。
だって子犬が元気に走り回っているのをみたからだ。
今日も明日もこれから先もずっ~と動物を元気にしていくぞ!!オ~~!!
タマゴしょくにんになったぼく
ぼくは、今直径1mのたまごやきをたべている。
1日10cmずつたべていて今日で1週間だ。
世界一のたまごやきを作るために、
にわとりをおす5ひきめす5ひきをかった。
とりごやをかってがんばってそだてた。
にわとりたちは、いいたまごをうんでくれて、どんどんゆでたまごや、めだまやきや、たまごやきを
作っているから朝、昼、夕三食全部にたまごがある。
練習をいっぱいして30cm、50cm、70cmと作れるようになり、とうとう1mのたまごやきを完成させた。
作り始めてから4年でやっと作れた。
今は、たまごにはちみつはあうか、ケチャップはあうかを調べている。
めだまやきは、きみ7こを作れるが、きみ10こは、むりなので今ちょうせんをしている。
これを完成させたら小学校のとき、○○が言っためだまやきをホットケーキのように何まいも何まいも
かさねて食べるのをしようと思っている。
(ぼくは、ゆでたまごにマヨネーズをかけるタイプだ。)